❆LastChristmas❆
振り返った瞬間、その男子はイケメンだった。


(カ、カッコイイ!)



「す、すみません…。」



知らない間にハンカチを落としていた。


あたしは、その男子からハンカチを受け取った。


「いえ…。」


(何このイケメン…。ジャ○ーズ系!?)


…そう。



こんな見た目でも私は実はアイドルオタクだ。 


その中でもゆういつ好きなのはジャ○ーズEastの藤河游星だ。


このイケメンは藤河君ソックリだった。


「あの…。何か?」


(…しまった!無言で見つめてしまった!) 


「ご、ごめんなさい!」


「いいえ…。」


(恥ずかしいあたし!)


その時、イケメンが口を開いた。



「…お姉さんも大変ですね…。」



「…え?」


「さっき勧誘とかナンパとかに合ってたでしょ?」


「あ…。」


(見られてたんだ。)

「この見た目のせいで、よくチャラく見られがちで…。
茶髪なのも元々ハーフだから何ですけど…。」


「ふーん…。」


(あたし…初対面の人に何をペラペラと…)

「拾ってくれてありがとうございました。…それじゃ。」

帰ろうとしたその時、イケメンが口を開いた。

「じゃ、俺もナンパしよ」

「は?」


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