❆LastChristmas❆
「…24日、俺とクリスマス過ごしてくれませんか?」


…はい?



「えっと…。」


…突然何…?

今、何を言われた?あたし…


「俺、クリスマス一人なんだよね〜
お姉さん付き合ってよ」



「あたしが…?」



「他に誰がいんの?お姉さんしか見えてないし」


(いやまあ、そうですけど…。)


「24日だけで良いからさ!
ね?お願い!」


そう言ってキラキラ見つめてきた。


(…うっ!…正直こんなイケメン…

ジャ○ーズEastの藤河君似の彼と過ごせるならそれはそれでありがたーい話だけど…。)

…でも良いの?

今知り合った人とクリスマスなんて…。

いやいやダメだよね…。

「…お姉さん、クリスマス予定は?」

「…ないですけど。」

「じゃあ、良いじゃん。」

良いって何が!?

「え、いやあの…。」

「俺、相手もいなくて寂しいんだよね…。
周りは彼女がいるのに俺だけはいなくてさ…。
一度で良いから、クリスマス過ごしたかったなあ…。
そんな難しく考えないで!
【クリスマス限定彼氏】として!ね?」

いやいや、そんな初回限定盤みたいな…。

ポスターとかメイキング映像がつくみたいな…?
…ってアイドルCDで例えてしまった。

そう言ってまたキラキラな目でイケメンは訴えてきた。

(…うっ。)

「…あたしで良ければ…。」




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