❆LastChristmas❆
「あ"?何だお前。調子のんなよ。」


(…殴られる。)


バキ


ドゴ

だけど彼は容赦なく、2人組を殴った。



(つ、強い…。じゃなくて止めなきゃ!)



「ね、ねえ待って!」


だけどあたしの入るスキはなかった。


その時


「お巡りさんこっちです!」


声が聞こえた。


(ヤバイ!)

あたしは彼の手首を引っ張り、その場から走って逃げた。


「ハア…ハア…。と、とりあえずここまで来たら大丈夫かな…。」


「…何すんだよ。あいつらにせっかく落とし前つけようとしたのに…。」


「ダーメ!あそこは公共の場でしょ!もーこんなに傷つくって…。ほら、ここに座って。」


あたしは彼を近くのベンチに座らした。


そしてバッグから絆創膏とティッシュを取り出した。


「痛え…。」


「当たり前でしょ、血出てるんだから。何でこんな無茶な事するのよ…。」

「…しょうがないじゃん。志保が困ってたんだから。
好きな人を守るのは当たり前だろ?」

いつになく真剣な目で言うからあたしはその時ドキっとした。
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