嫌い。だけど好き。
第13章
・・・季節も 次々と終わり、時は春。
高校3年生です。
桜も蕾を見せ、太陽の注ぐ気持のいい朝。
リンゴーン。あ、晃哉君だ!
私の家のインターホン音と同時に玄関の扉を開けるのが私の日課。
「おはよ!結愛」
「・・・ふふ、おはようございます」
顔がニヤけるほど、幸せな瞬間。
晃哉君を待ち、手を繋いで登校する。
毎日が とても楽しいです。
「新学期テストを行います」
先生が 号令をかけた時、私と晃哉君の顔は真剣になった。
晃哉君は、お父様に
「将来は 一条家を継ぐ人になるかも」と
言われ、張り切っている。
でも・・・晃哉君は 頭に物事が入りやすくて・・・。もう、私と学力は変わらない程。
毎回、テストの時には私と晃哉君で対決しています。負けた方は、勝った方の お願いをきく、罰ゲーム付。
勉強も恋愛も充実した毎日。
私に、これ以上の幸せはありません。