嫌い。だけど好き。
「結愛、どうし・・・」
「花園さんが 好きですか?」
言葉に出てしまった。その時、涙も一緒に溢れる。
「え?なんで泣い・・・」
「花園さんが 好きなんですか・・・?」
涙は見せたくなかった。こんな醜い気持ち。醜い顔。見ないで・・・。
「私に飽きちゃいました・・・?」
言わないで・・・。出さないで。
嫌と分かっても言ってしまうことば。
「違っ・・・」
「私、もう無理です・・・」
・・・言ってしまった。
晃哉君、ごめんなさい。
あなたに沢山救われて、沢山もらったのに。恩返しの一つもしていないのに・・・。
私は走って屋上へ逃げた。
真夏の日差しが私の心とは裏腹に輝いている。こんな どす黒い心。