この恋が実るなら
シャワーを浴びてリビングに戻ると、携帯のランプが点滅してる。
【今日は楽しかった。ありがとう。ますます寧々さんを好きになったよ。
早くまた会いたい。おやすみ。】
メールの文面まで…まっすぐ。
こんなに素直に気持ちをぶつけて、私が断るとは思ってないのかな。
自分のこと好きになるって、自信があるのかな。
私だったら、自分の気持ちを洗いざらい伝えて、傷つくのは怖い。
でも、こうして自分自身をさらけ出すことをしてこなかったから、深みのある恋ができなかったのかな。
好きって感情って、どんなだっけ。
プレゼントしてもらった鍋敷きの、素敵なラッピングを解きながら、甘くて、むず痒いような、久しぶりの感覚を噛み締めた。