この恋が実るなら
いつもの洋食屋さんでは私は今日はサンドウィッチを頼んだ。
あんまりゆっくりもしてられない。
実花ちゃんはパンケーキセット。
お互い、金曜日の出来事をかいつまんで話す。
というか、主に実花ちゃんが私の話を根掘り葉掘り聞いてくるので、すっかり詳細まで聞き出されてしまったよ。
惚気たいんじゃないんだけど。
「もう、寧々さん、めちゃめちゃ幸せじゃないですかー!!すぐ正式に付き合っちゃっていいんじゃないですか?」
ガツガツ前のめってくる実花ちゃんに圧倒されながらも、
「でもやっぱり、もう28だし。これまであんまり大した恋の経験もないから、慎重にもなるよね。次の恋が、最後の恋になるかもしれないんだよ。」
「最後の恋!!この響き、素敵すぎるっ!!」
もう、実花ちゃんたら興奮しすぎだから。
「近いうち、ちゃんと紹介してくださいね!ちゃんと彼氏として!」
「うまくいけば、ね。」
お昼休憩はほとんどおしゃべりで終わっちゃった。
何だか食べた気がしない。
「さて、戻ろうか。」