この恋が実るなら
「ずっと好きだった…って言ったけど、
なんで今まで気持ちを伝えなかったの?
僕なら、すぐに伝えたいって思うけど。
それに、もう金曜日に結婚を前提に付き合いたいって、伝えたよ。」
結婚、という言葉を聞いてさすがにショックを受けたらしい。
山口は目を見開いて拳を握りしめた。
「寧々さんは…?」
何とか出てきた言葉は、とても弱々しかった。
「まだ、なんとも言えないけど。
彼女を、幸せにしたいって思ってる。」
「…それは。俺も同じです。
確かに、ここまで時間はかかったけど、
諦めるつもりありませんから。」
とりあえず、ここで話してても拉致あかないんで、帰ります。と言って山口は店から出て行った。
ふー。
何だったんだ。
とりあえず、宣戦布告?
力が抜けてカウンターにもたれかかった。