この恋が実るなら
後ろで、コトンと音がした。


振り返ると、家政婦は見たの○○えつこのポーズでスタッフルームから覗き見ている陽子さん。




「もう、陽子さん。

覗き見なんて、悪趣味。」




陽子さんはニンマリ顔で表に出てきた。



「あの子、寧々の会社の子でしょう。何度か一緒にいるの見たことあるわ。
そっかそっか、あの子も寧々が好きだったか〜。」



これは面白いことになってきたわ、とムフフと口を押さえて笑いをこらえている。
もう、こっちの気も知らないで。



「全然、面白くないですよ。
あんな堂々と宣戦布告されちゃって。」





「でも、勝算、あるんでしょう?」




「一応、前のデートでの感触は、よかったですよ。ちゃんとまっすぐに気持ちを伝えたし。

とりあえず、週末は出掛ける予定なので、何とか優勢に持ち込めるように頑張りますよ。」

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