この恋が実るなら
「あれ、でも今夜って、佐々木さんの歓迎会じゃなかったっけ?」
「あ、そういえばそうですね。でも、寧々さん、いいじゃないですか〜!そんな素敵な人に会いたいって言われてるなんて。羨ましい!
佐々木さんの歓迎会っていっても、直接私たちのチームあんまり関わらないですし、不参加でも大丈夫ですよ!
行ってきちゃってくださいっ!」
実花ちゃんまで乗り気だ。
しばらく恋愛に縁遠かったんだし、せっかくだから乗っかってみようかな。
「うん、じゃあ会ってみようかな。」
「よし!よかったー!吉川さん喜ぶわ〜」
カランカラン、とドアベルがまだ鳴って、電話を終えた山口くんが戻ってきた。
「じゃ。あとで連絡先とか場所とかメールするから♡」
上機嫌で陽子は帰って行った。
「何の話ですか?」
「何でもない!それより、ほら食べようよ。」
こんな浮いた話、何年ぶりだろ。
なんかドキドキするなぁ。 恥ずかしい。