この恋が実るなら
手に入れた幸せ 蒼一郎side
バスルームから戻ると、寧々がソファで寝落ちている。
安心しきった寝顔。
可愛いな。
そう思いながら、さっき乾かしたサラサラの髪を撫でる。
寧々は、このまま僕についてきてくれるだろうか。
雑誌を横目に見ながら思う。
いや、まだこの話はやめておこう。
もう少しこの幸せな時間を満喫してからだ。
願わくば、ずっとこのまま僕の隣にいてほしい。
僕はすっかり熟睡している寧々を抱きかかえて、ベッドルームに向かった。
ベッドに寝かせると、体を少し丸める。猫みたいだ。
僕は小さくなった寧々の体を抱き寄せて、温もりを感じながら眠りについた。
この幸せが、ずっと続けばいい。