この恋が実るなら
朝、目が覚めると、腕の中に寧々がいる。静かな寝息をたてて、気持ち良さそうだ。
思わず唇に触れた。
「ん…ん…、あれ?蒼一郎さん?」
「起こしちゃった。ごめんね。寝顔が可愛くて、つい。」
「あれ、私もしかして昨日ソファで…」
一生懸命思い出そうとしてる姿も、可愛い。
「うん、僕がお風呂から戻ったら寝ちゃってたから、ここに連れてきた。
寝てる寧々、可愛かったな。念願の、寧々を抱きしめて寝るっていう希望が叶ったよ。」
またギュッと抱きしめてそう言うと、恥ずかしそうに小さくなる。
「寝ちゃったってことは、何も…」
キョロキョロ自分の部屋着や僕の格好を見てるから、
「うん、してないよ。まだ、ね。」
イタズラっぽく笑って、寧々の部屋着の襟をちょっと引っ張った。
可愛いレース付きの下着がチラッと見える。
「嬉しい。僕のために、可愛い下着つけてくれてたの?それなら、いただかないとなぁ。」
と、またからかった。