この恋が実るなら
【変化】
戸惑い 寧々side
蒼一郎さんは、陽子が言っていた通り月に2〜3回は海外に買い付けに行く。
今月は少し長めのヨーロッパと、2泊ほどのインドネシアとタイだ。
会えなくて寂しい気持ちもあるけれど、蒼一郎さんが仕事を楽しんでやってることは知ってるし、寂しいと駄々をこねるような歳でもない。
蒼一郎さんはとてもマメで、世界のどこにいたって、だいたい連絡がつくのでさほど心配はしていない。
むしろ、時差は大丈夫なのか、とこちらが心配するほど、私の時間に合わせて電話やメールをくれる。
付き合い始めて3ヶ月が経った今も、当初からの激甘ぶりは変わらず、いつも甘やかされている。
日本にいる時はたいていお店か、自宅で仕事をしてるので、私も蒼一郎さんの部屋で何日か過ごすことも多い。
一緒にいられる時は、いつも嬉しそうに私のそばに寄ってきて、惜しみないスキンシップをくれる。
そんな訳では、私は幸せいっぱいなのだ。