お見合い愛執婚~俺様御曹司に甘くとらわれました~
「本当にすみませんでした」
十分後、私は深く頭を下げていた。
男物のTシャツとハーフ丈のスエットを借りてもう下着姿ではない。
ダイニングテーブルに額が触れそうなほど頭を下げる私に向かい側に座る智哉は大きく息を吐く。
「はい、全くです」
さっき打ったらしい後頭部を撫でる。
あれから、必死に説明をし出した智哉。
焼肉でめちゃくちゃ食べ出した私に智哉も食べまくった。
そのうち、ビールが飲みたくなって車代行を呼ぶことにして、智哉が飲み出した。
私も少しだけ飲みたくなってビールを頼んだ。
それがいつしか酔いが回って、絡みだした。
「あんた、結婚っていうのはね!」
と長々と説教を垂れて、最後は寝落ち寸前。
なんとか車まで連れていって、代行人に車を運転してもらったのはいいが、私のマンションについても私は寝たまま。
一向に起きないため、仕方なく智哉のマンションに連れて帰ることになった。
代行人に支払いを済ませて、私をおぶってなんとか部屋までたどり着いたあと、起きるまで待っているはずだった。