恋は盲目、愛は永遠
『許せティア。私を・・・恨め』

「あっ!」

・・・夢。また過去生の・・・あれ?これは夢のはずなのに・・・。
目の前が真っ暗だ。何も見えない。

「・・・ゃ・・・いやぁ!」
「唯子!落ち着きなさい」
「見えない!鈴太郎さんっ!!どこ・・・」
「私はここだ。唯子、目を覚ませ」

鈴太郎さんに肩を揺らされて、私は目を開けた。

「あ・・・」
「唯子。私が見えるか?」と鈴太郎さんは優しい声で私に聞きながら、私の手をとると、自分の頬から鼻、そして唇をなぞらせた。
あぁ、スッと通った鼻、薄い唇に浮かぶ微笑みは、間違いなく鈴太郎さんだ。それより・・・。

「はい。ぼんやりとだけど、鈴太郎さんが見えます」

視力は相変わらず。いつもどおりぼんやり鈴太郎さんが見える。
よかった。私はまだ全盲になってなかった。
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