恋は盲目、愛は永遠
帰国したらその足で唯子を迎えに行くと決めていた。
唯子に会えなかった7日間が、どんなに長く感じたか・・・。

唯子と結婚するという私のゆるぎない意思に対し、珍しく(運転手の倉田)直樹まで口に出して反対した。
思ったことを率直に口悪く言う(秘書の福島)翼はいつものことだが、二人は私にとって数少ない大切な友人だ。
だからその気持ちは分かる。
自分でも強引だと分かっている。
だが私は、せっかく出会えたチャンスを逃したくないと焦っていた。

焦ること自体、実に私らしくない。

とにかく、私の力を使えば、唯子はもう私から逃げることはできない。
今はその力を使ってでも、唯子を手元に置いておきたかった。

唯子も私に惹かれている。
だったらこれから時間をかけて、もっと私に惹かれればいい。
反面、私の43という年齢から、あまり時間をかけるのは嫌でもあった。

せっかち。これも私らしくない・・・。

それがどうした。私は伊集院鈴太郎だと開き直る自分に、また苦笑するしかない。
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