恋は盲目、愛は永遠
「子どものころの唯子のことを話してくれ」
「う・・・私は今でも子どもではないかと・・・」
「そう思うか?わが妻よ」と言う鈴太郎さんの目は、妖しく光っていた。

「私にその姿態をさらけ出し、全てを捧げてくれたその・・・」
「りっりんたろうさんっ!!ももっもういいですっ!!!」
「なぜ顔をキョロキョロ動かす。ここには私たち以外誰もいないと言ってるだろ?」
「でも、そのぅ、ここは外ですし。鳥や狐に聞かれているかと・・・」と私が必死で言い訳をしていると、鈴太郎さんはククッと笑った。

そして私を抱きしめて、額にチュッとキスをしてくれた。

「その発想は面白いな。心配するな。この森も伊集院の私有地だ。そして隣は大門(だいもん)家の敷地。身内しかいない」
「え!隣って・・・」

見えませんが。家が。
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