恋は盲目、愛は永遠
「唯子と一緒にいると飽きない。いつも私を楽しませてくれる」
「そう、ですか?」

何だかすごく恥ずかしい。
でも・・・すごく嬉しい。

だから鈴太郎さんを直視できない私は、うつむくしかない。
そんな私のことは何でもお見通しの鈴太郎さんは、私の顎と軽く持って、視線を合わせる。
ニコッと微笑んだ鈴太郎さんは、私の顎を指でそっとなぞって、名残惜しそうに離した。

「小学生の頃の唯子はどんな子だった」
「えぇっと、今とそんなに変わらないかと。今ほどではないんですけど、すでに分厚いめがねをかけていて、それでもよく見えないから、いつも一番前に座らされていました。運動もあまりできなくて、とてもドンくさいのも相変わらずで。こんな私とつき合いたい人はおろか、結婚したがる人なんて絶対いないと思っていたから、せめて賢くなっておかなくてはと思って、勉強はがんばってやってました」

私に声をかけてくる男の子たちは、いつも私をからかった。
私に声をかけてくる男子生徒たちは、ノートを見せろと言った。
< 151 / 298 >

この作品をシェア

pagetop