恋は盲目、愛は永遠
「賢く、か。それで学業の成績は常に優秀だったんだな」
「う。あぁっと、やっぱりご存知なんですよね・・・」
「伊集院家のしきたりでな。決して他人に漏らしはしない」
「わかっています」と私はつぶやいた。

「おまえが机にかじりついて勉強をしている姿が目に浮かぶ。さぞかし愛らしかったことだろう」
「愛らしいなんてそんな・・・」
「だがよかった」
「なにがです？」
「まわりのやつらは唯子の美しさに全然気づいていない。唯子がどれだけ美しくてどれだけ魅力的な女性なのかを知っているのは、この私と唯子本人だけで十分だ」
「鈴太郎さん・・・」
「まわりの戯言には耳を傾けるな。唯子はこの世で一番美しい。この私がそう言っているんだから信じろ」

鈴太郎さんの口調はとても優しく、目は鋭く光っていた。
鈴太郎さんはウソをついてない。
心から思ったことを言っているのが、雰囲気で伝わってきた。
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