恋は盲目、愛は永遠
ゆるぎない意思が、鈴太郎さんから伝わってきた。
鈴太郎さんがそう言ったのは、両親に約束しただけじゃない。
私が怖がっているからだ。

全盲になることを。

「今の私の夢は二つ。太陽エネルギーの実用化と、唯子の目を治す。それだけで私の生きる気力がぐんと湧いてきた」
「・・・りんたろうさん・・・ぅ、うぅ・・・」

何て幸せ者なんだろう。
鈴太郎さんという人に出会えただけじゃなく、愛してもらえて。
私のことをここまで心配し、そして理解し、一緒に生きようとしてくれる人に出会えて本当に幸せだ。

「唯子?どうして泣くんだ」
「う、うれしいんです、りんたろうさんの、その気持ちが・・・」と私は泣きながら言うと、鈴太郎さんにガバッと抱きついた。
< 170 / 298 >

この作品をシェア

pagetop