恋は盲目、愛は永遠
鈴太郎さんが私を抱きしめる腕に、一瞬力がこもった。

「唯子・・・たとえおまえが全盲になったとしても、私の愛を永遠におまえに捧げることは忘れるな」
「はい・・・」
「だが全盲になったとしても怖がることはない。私がおまえの目となり手足となる。できればおまえに私の目を捧げたいが・・・」
「だっ!だからそれはできませんっ!」
「この私がいいと言ってるんだが」
「それでもです!」

「とにかく。唯子、私と一緒に全力を尽くしてみよう」

そう力強く鈴太郎さんに言われた私は、はいと言ってうなずいた。
鈴太郎さんがそばにいるなら、私は何だってできると思った。

人生無敵。

この私がそんな強さを持っているなんて。
今の今まで知らなかった。
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