恋は盲目、愛は永遠
王子様は御曹司
男の人はあっという間に、私を自分の車の後部座席に乗せてくれた。
その扱いは、まるで私が陶器でできた人形であるかのように、繊細で優しかった。

そしてその人は、私の隣に座った。

ん?この人の車・・・じゃないの?
タクシーでもない。匂いが違う。
シートの皮といい、座り心地といい、私が知ってる「車」と世界が違う気がするんだけど・・・。

男の人は私にシートベルトを締めてくれた。
「別にしなくてもいいんだが・・・」と彼は言いつつ、さり気なく私に触れてる気がしないこともない。

でもそれが嫌じゃないと思ってる私がここにいる。
だから私はおとなしくされるがままになっていた。
< 19 / 298 >

この作品をシェア

pagetop