恋は盲目、愛は永遠
途中いろいろな人とすれ違うたびに呼び止められていたけど、鈴太郎さんがそれを上手くかわしてくれたおかげで、すぐに退散することができた。
私たちは裏庭へ行くと、やっとひと息つくことができた。
「あの、鈴太郎さん」
「なんだ唯子」
「さすがにお義母様のお話の途中で退散したのは、まずいんじゃないかと・・・」
「その事なら気にするな。薔薇園の一目ぼれの話は、私も何度も聞かされて知っている。屋敷に帰ったら教えよう」
「はぃ・・・」とつぶやいた私は、クスッと笑った。
「どうした唯子」
「あ、えっと、君子さんとのやりとりを思い出して・・・」
「呼び方のことか」
「はい」
鈴太郎さんは、私に「りんたろう」と呼び捨てで呼んでほしかった。
というのも、呼び捨ては姉の君子さんとお義母様だけが呼んでいる、特別な呼び方だから。
それで初対面で名乗ったとき、「鈴太郎でいい」と言ったんだ。
私たちは裏庭へ行くと、やっとひと息つくことができた。
「あの、鈴太郎さん」
「なんだ唯子」
「さすがにお義母様のお話の途中で退散したのは、まずいんじゃないかと・・・」
「その事なら気にするな。薔薇園の一目ぼれの話は、私も何度も聞かされて知っている。屋敷に帰ったら教えよう」
「はぃ・・・」とつぶやいた私は、クスッと笑った。
「どうした唯子」
「あ、えっと、君子さんとのやりとりを思い出して・・・」
「呼び方のことか」
「はい」
鈴太郎さんは、私に「りんたろう」と呼び捨てで呼んでほしかった。
というのも、呼び捨ては姉の君子さんとお義母様だけが呼んでいる、特別な呼び方だから。
それで初対面で名乗ったとき、「鈴太郎でいい」と言ったんだ。