恋は盲目、愛は永遠
自分で出したその答えに力が抜けた私は、ガクッと膝を折り、その場にヘタレこんでしまった。
ちょうどそのとき、飲み物を持った鈴太郎さんが来てしまった。

ダッと駆けて来る音と、鈴太郎さんの焦った雰囲気が私に伝わってきた。

「唯子!どうした。大丈夫か?」
「あ・・・はい。大丈夫です」
「顔色が悪いな。もう屋敷へ戻ろう。その前に水を飲むか?」
「いえ、結構です。鈴太郎さん?」
「どうした?唯子」

鈴太郎さんは、私の髪を優しい手つきでとかしながら、優しい声で私に聞いた。

「帰りたい・・・」

お屋敷へ。今は私の家となったあの場所へ。
私が戻るところはそこしかないから。

鈴太郎さんは私を姫抱っこすると、待機している車へ向かって歩きだした。

私が本当に戻る場所はどこなの?
私の居場所はどこなの?
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