恋は盲目、愛は永遠
「やっぱりあなた・・・」
「神社行かない?」
「・・・え?」

なぜ神社?

「俺眼科医じゃないから、唯子の目を診ることはできない。せいぜい神頼みをするくらいしかできないからさ。ホントはこのために来たんだ」と俊也さんは言うと、私のほうへ近づいてきた。

「ホントは」を重ねて言って。
はぐらかしてばかりだ、この人は。
でも神社へ行こうという誘いは本当なんだろう。

「ごめんなさい。今日は疲れているので」

これは本当のことだ。
いろいろ考えすぎて頭はパンク寸前だし。

「あ、そ。まあそう言うとは思ってた。じゃあまた来るよ」
「あの、俊也さん」
「なに」
「私はあなたと友だちにはなれません」
「分かった。じゃあ俺の女になれ」
「・・・・・・え!」
< 218 / 298 >

この作品をシェア

pagetop