恋は盲目、愛は永遠
「あれは唯子を呼び捨てにしているのか」
「ぁ・・・はぃ、時々。そう呼んでいい男性は、私の父と夫の鈴太郎さんだけだと言ったんですけど、全然聞いてくれなくて。きっと私が平手打ちをしてしまったから・・・」と言ってしまって私はハッとした。

いけない！
鈴太郎さんのいとこを平手打ちしてしまったなんてことがばれると、きっと鈴太郎さんは私に呆れる。

そして怒る。

だから、鈴太郎さんから「唯子」ととても低い声で呼ばれたとき、「はい」と言うつもりが、「ひっ！」と叫んでしまった。
鈴太郎さんの顔も見れなくて、私は両目をギュッとつぶって顔をすくめた私に、「あれは唯子に何をした」と聞いてきた。

鈴太郎さんの声が怖い！ものすごく怒ってる！！

「えと、わ、私のタートルネックが、ネックを、さげて、痕を見て、めがねもとられて、でもそれ、については、謝ってくれたんですけど、でも、私だけじゃなくて、鈴太郎さんのことまでバカにしたような言い方に私、腹が立って・・・つぃ。すみませ・・・」

と私が言い終わらないうちに、鈴太郎さんは私をギュウッと抱きしめた。
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