恋は盲目、愛は永遠
・・・そうか。
愛は育むものなんだ。
見えないけど、確かに存在してるもの。
時をかけて育み、大きくしていくものなんだ。

無限大に。

「鈴太郎さん」
「なんだ唯子」
「私は・・・鈴太郎さんと愛を育んでいきたい、です」

他の誰でもない、伊集院鈴太郎さんと一緒に。

「唯子・・・おまえを抱きしめてもいいか」
「え?あ・・・どうぞ、わっ!」

鈴太郎さんは、私が「どうぞ」と言った途端、ギュッと抱きしめてくれた。

「あの、鈴太郎さん?なんでわざわざ聞くんですか?」
「唯子の許しを得るまで、触れてはいけないと思っているからだ」
「そんな・・・それは・・・」
「それは、なんだ」
「鈴太郎さんらしくない、です」と私が言うと、鈴太郎さんはフッと笑ったのが分かった。
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