恋は盲目、愛は永遠
「え!そうなんですか?」
「ああ。今の状態から変わりたいと思うなら、そこから学習して行動を起こさなければ何も変わらない。唯子がそうしてくれるから、私たちは愛を育むことができる。正直5日も離れ離れになるのは死にそうな程辛いが、これも試練だ。私がいない間に自由に羽を伸ばしてくれ。ただし無理はしないこと。おまえの視力はまた落ちているだろう?」
「あ・・・分かります?」とわざと軽く言った後、「すみません」と謝った。

「なぜ謝る。私にすぐ言わなかったことか?」
「・・・はい」
「正直、唯子が元気がない原因はそれかと思ったが、時期が合わなかったしな。それに謝るのは私のほうだ。唯子を辛い目に遭わせてばかりな上、視力のことは何もしていない。それも不安を煽っていただろう。すまない」
「いえっ!これは鈴太郎さんのせいじゃないです!」
「優しいな、唯子は」と言った鈴太郎さんは、穏やかな笑みを浮かべて、私の頬をそっと撫でた。
< 234 / 298 >

この作品をシェア

pagetop