恋は盲目、愛は永遠
それが二人で歩くときの定番スタイル。
そしてすでに勝手知ってる屋敷内でも、鈴太郎さんは必ず口でまわりの状況を説明してくれる。

「今日も床がキレイに磨かれているな」
「そろそろ廊下の壁の絵を変えようか。唯子はどういう絵が好きか？」と鈴太郎さんが言うと、いつも同じ状態に保たれているはずの屋敷が、まるで生きているような気がする。

動きはしないんだけど、そこにエネルギーが満ちている感じ。

急いでいるときや、鈴太郎さんが興奮しているときは姫抱っこ。
「唯子、私にしがみつけ」と言われると、抱かれているときのことを想像してしまって、恥ずかしくなる。

今夜は抱かれるのかと思って一瞬身構えたけど、鈴太郎さんは、ただ抱きしめてくれただけだった。
よかったと安堵しながら、おなかの底では物足りなさを感じてる私。

でも５日ぶりにまた鈴太郎さんの温かい腕の中で眠れて、私はとても安堵したのか、すぐに寝入ってしまった。
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