恋は盲目、愛は永遠
姫抱っこをしようかと鈴太郎さんに聞かれたけど、恥ずかしさのほうが勝った私は、鈴太郎さんの腕にしっかり手を絡めてジェットを降りた。




この日私たちは、シェリダンホテルに泊まった。

「鈴太郎さんには心当たりがあるんですか?」
「ああ。唯子がうわごとでいってた言葉が気になってな」
「わたしの・・・?」

うわごとだから、当然私自身は知らない。

「どうやらおまえはケルト語をしゃべっていたようだ」
「わわ、わたし、ですか?!」
「ああ。ケルト語で”許せ”とか”恨め”と言ったことがあった」
「それは・・・」

それは、レオ王子様のセリフじゃ・・・。

「おまえが言ってた過去生・・・魔女と呼ばれていたときのことと関係してるかもしれないと思った私は文献を調べてみた。それで見つけたのが、ある一国の王家の家系図。そこにレオという名を見つけた。1600年代、いわゆる魔女狩りの時期だ」
「りんたろさ・・・」

私が知らない間に、鈴太郎さんはそこまで調べてくれていたなんて・・・。
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