恋は盲目、愛は永遠
「鈴太郎さん、愛しています。そして鈴太郎さんは、とてもハンサムです」

そう言って微笑んだ私を、鈴太郎さんは呆然とした顔で見ていた。
その切れ長の目から、涙がツーッと流れ落ちてきたので、私は指でそっとぬぐった。

「み、える・・・のか。この私の姿が見えるのか」
「はい。それはもうはっきりと。鈴太郎さんの目尻のしわも、1センチまで近づかなくても見えますよ」
「あぁ唯子!」

と鈴太郎さんは叫ぶように言うと、私をまたガバッと抱きしめた。

「唯子。私の唯子。愛してる。私の愛を永遠に捧げる。唯子・・・」
「はい。じゃあ鈴太郎さん、私の永遠の愛も受け取ってください」と言って微笑んだ私を鈴太郎さんは見ると、そっと唇にキスをした。

鈴太郎さん、今までありがとう。
そしてこれからもずっとあなたを愛します。
永遠に。
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