恋は盲目、愛は永遠
そんなスーパー社長は独身で、しかも超がつくほどのお金持ち。
加えてあの容姿に美麗な顔立ち。

とくれば、当然「お婿さんにしたい人ナンバーワン」には間違いないだろうけど・・何せ家柄が超セレブ級に高い人。
だから私のような庶民には、最初から縁がない。

つまりは身分差。格差。

とにかく最初から差が大きく開きすぎて、別世界に住む人だという認識を、私たちのような庶民は持っている。
例えていうなら、私的な皇族とでも言おうか。
あ、これなかなか的を得た表現だと思った私が、向坂さんに言ってみると、「それピッタリだね」と賛同してくれた。

つまり伊集院家というのは、そういう家柄なのだ。

だから私のめがね代をあっという間にほぼ新調してくれたことも、伊集院の力があったからこそ。
めがね代なんて「必要ない」と一蹴されたのも、鈴太郎さんにとっては、取るに足りないはした額だったからこそ。

あのこと全てが夢の出来事だった気がする・・・。
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