恋は盲目、愛は永遠
妖精のアンナに「ありがとう」とお礼を言って、私は小屋のドアを閉めた。
暖を逃さないようにしなくては。

まずは男の着ているものを脱がさないと。
あまり雪が積もってなかったところを見ると、倒れてまだそれほど時間は経ってないらしい。

暖炉のそばに脱がせた服を次々と置いていった。

そこで気がついたのは、男が着ているもの。
高級な仕立て。そして高級な生地。
服は羊と山羊の毛、綿に絹も少々入っている。
下着は麻、少し絹も混じっている。
鮮やかな色も、金色のボタンも素晴らしい。
とそこに関心している場合じゃなかった!

私ひとりでここからベッドに運べない。
また引きずるのも可哀相だし、この人は熱がある。
だから私は布団や毛布をこっちに持ってきて、男にかけた。
そして布を濡らして額に乗せると、熱を下げる薬草を作り始めた。
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