恋は盲目、愛は永遠
う・・・わぁ。
が、お屋敷の第一印象だった。

広大な庭に建つ日本家屋は、テレビドラマのセットのように美しい。
ここに鈴太郎さんはひとりで暮らしていたのか・・・あ、メイドさんもいらっしゃるんだよね。

「翼、婚姻届が受理されたらすぐに連絡してくれ」
「・・・分かりました」と福島さんは答えると、きびすを返して倉田さんの運転する高級車に乗り、そのまま行ってしまった。


「20歳(ハタチ)の誕生祝いに両親からこの土地をもらった」
「あ・・・そう、ですか」
「もう成人になったから、ひとりで暮らせという意味だと解釈した私は、ここに家を建ててもらった」
「なるほど・・・ぉ」

両親から息子への誕生日プレゼントが土地ですかっ!!!
さすがは伊集院家。私的な皇族。
というか、この家と私の年齢は・・・同じだ。
と思ったら、この家に愛着が湧いてきた。
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