恋は盲目、愛は永遠

「ここにはそなたひとりで住んでいるのか」
「はい。その・・・幼少の頃から、私は植物や薬学に興味がありまして」
「私に飲ませた薬は、そなたが作ったのか」
「はい」
「・・・正直不味かったが、仕方があるまいな」とつぶやくユージーンから幼さが垣間見れた私は、思わずプッとふき出した。

「何がおかしい」
「いえ、その・・・ユージーン様が、本当に美味しくないという顔をなさったので。すみません」
「記憶は曖昧だが、不味いという感覚ははっきりと覚えておる」
「そうですか」
「それから謝る必要などない。そなたは私の命の恩人だ。そして私のことはユージーンと呼ぶように」と言ったユージーンの顔は、どことなく悲しそうに見えた。