恋は盲目、愛は永遠
子どものころの鈴太郎さんの姿が、どうしてもイメージできない。
まるであの人は、子どものころからすでに今と変わらない姿の大人だったような気さえする。
人として、それはありえないんだけど。
でも鈴太郎さんならありえる気が・・・どうしてもする。

みさえさんとサキさんは、子どものころからの鈴太郎さんを知っているわけで、だからこうして私に話してくれるわけで。
それはとても嬉しいんだけど、同時に鈴太郎さんのことを私は何も知らないと、改めて気づかされた。

「せっかくここで食べものを育てているから、この家でのお料理は、ここの食材を使うことが多いんです」
「よそのお宅と同じ、ごくありふれた家庭料理ばかりです」とサキさんに言われて、私はホッとした。
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