恋は盲目、愛は永遠
私の名前が公の場に出てしまったことで、両親は家にいられなくなり、伊集院の別荘があるグアムへ避難させたと鈴太郎さんから聞いたときは、うつむいて「そうですか」としか答えることができなかった。

鈴太郎さんと結婚したことで、私は両親と友人から離れ離れになってしまった。
プライバシーもなくなった私は、鈴太郎さんのお屋敷にいることしかできなかった。

こういう状態、軟禁っていうのかな。
庭には出れるから、一応「外」には出れるけど・・・ある意味、かごの中の小鳥状態だ。

鈴太郎さんにプロポーズをされるまで、私は誰ともおつき合いをしたことがなかった。

子どものころ、いわゆる理想の彼を想像したことはある。
そのときから白馬の王子様なんて現実にはいないとわかっていたけど、想像くらいしてもいいよね?と自分に言い聞かせて。
そこに出てくる王子様の姿は、結局過去生の夢に出てくるユージーンこと、レオ王子様になってしまうんだけど。
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