恋は盲目、愛は永遠
ステップ・バイ・ステップ
「あのショッピングモールは、君子が経営をしているんだ」
「ん?君子さんは確か・・・」
「私の双子の姉だ。女性を呼び捨てにしているのは、姉の君子とわが妻の唯子、おまえだけだ」
「はぁ・・・」

つまりそれだけ特別な存在だと言いたいのかな、鈴太郎さんは。

「私たちは二卵性の双子だが、幼少の頃からそっくりだと言われていてな」
「あ、それサキさんとみさえさんも言ってましたよ」
「そうか。今はそれほど似てるとは思わないが、とにかく君子は男勝り・・・性格がな。そして子どものころは髪は短い、制服以外はいつもズボンをはいて、私と君子の今の夫である徹と外でよく遊んでいたものだ」と言う鈴太郎さんは、運転しながら懐かしんでる様子だった。

「徹さんは、大門(だいもん)家の方ですよね?」
「そう。大門家とは昔からつき合いがある。徹とは幼馴染で、君子が徹を陥落させた。そのあたりも男勝りの君子ならではだがな」と鈴太郎さんは言うとククッと笑った。

「つまり、押しが強いのは、伊集院家の特徴だと・・・」
「そうだな」

ってそこ、あっさり肯定ですか!
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