何回、言葉にすればあなたに届きますか?
頑張って走ればギリセーフの2分前。



「間に合った…」






教室に入るなり、おはよと声をかけてきたのは
唯一の友達、阿部 美玖〔アベ ミク〕だった。








「おはよ」



「梨加が遅刻だなんて珍しいね」



「そうかな?」








あっ、ちなみに私は柊 梨加。
どこにでもいるような普通の高校2年生。



強いて言うなら







一人暮らしってことだけ。










お母さんは私が小2の頃亡くなって、





お父さんは…どこにいるかわからない。





いわゆる、音信不通ってやつ。
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