一途な社長の溺愛シンデレラ

 そんなある日、情報収集のために登録していたリンクトで、彼はひとつの作品を目にした。

 遼介がフォローしている誰かが『リンク』したおかげで彼のタイムラインに流れてきたのは、鉛筆と油性マーカーで書かれた一枚の風景画。

 荒削りなのに、嫉妬するほど才能をあふれさせた絵だった。

 だけど、大したことはないと思った。これくらいの絵なら、もう少し専門的に勉強すれば自分にも描ける。

 そして、同じ色調の絵がまたタイムラインに流れてきた。今度は作者自身の写真付きだ。

 バカなやつだと思った。匿名だからこそ価値のある情報の海に、自分の姿を晒すなんて。

 そう思いながら写真を見た瞬間、遼介は衝撃に打たれた。

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