一途な社長の溺愛シンデレラ
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絵里奈にいちゃつくなと言われて否定していたけれど、社長は会社を出るとすぐに私に触れてくる。
改札を通るときにまで手をつながれていると、タッチパネルを使いにくい。
「手……」
「ああ」
慌てたように離す彼は、私が改札を無事に通り抜けるのを確認するとまたしても手を取った。
「なぜそんなに手をつなぎたがるの……」
緑色の葉を揺らす銀杏並木の大通り沿いで尋ねると、社長は私を振り返ってから、考え込むように首をひねった。
「ええと……ちゃんと捕まえてないと、誘拐されそうだし」
「……されないよ」