きみに初恋メランコリー
「うわ、花音ちゃんダメでしょいきなり起きちゃ」
「せっ、先輩授業はっ?!」
「へ?」
奏佑先輩にやんわりとおさえられながら、わたしは必死になって訊ねた。
対する先輩は一瞬きょとんとした後、ああ、とつぶやいてからから笑う。
「授業ね、サボっちゃった」
「ええ?!」
「仕方ないじゃん。目の前で花音ちゃんが倒れてるの見ちゃったら、元気になったのを見るまで気になって授業どころじゃないよ」
「……ッそ、」
「ちなみにね、ここに残るために俺花音ちゃんといとこだって先生に嘘ついちゃった。だって兄弟じゃ無理あるもんなー」
──花音ちゃんの顔、俺と違って超キレーだし。
そう言ってポンポンと布団を叩く先輩に、わたしはもう、何も言うことができなくて。
ベッドに横たわったまま、ぎゅっと、掛け布団を握りしめた。
「せっ、先輩授業はっ?!」
「へ?」
奏佑先輩にやんわりとおさえられながら、わたしは必死になって訊ねた。
対する先輩は一瞬きょとんとした後、ああ、とつぶやいてからから笑う。
「授業ね、サボっちゃった」
「ええ?!」
「仕方ないじゃん。目の前で花音ちゃんが倒れてるの見ちゃったら、元気になったのを見るまで気になって授業どころじゃないよ」
「……ッそ、」
「ちなみにね、ここに残るために俺花音ちゃんといとこだって先生に嘘ついちゃった。だって兄弟じゃ無理あるもんなー」
──花音ちゃんの顔、俺と違って超キレーだし。
そう言ってポンポンと布団を叩く先輩に、わたしはもう、何も言うことができなくて。
ベッドに横たわったまま、ぎゅっと、掛け布団を握りしめた。