きみに初恋メランコリー
──パチパチパチパチ!!
すぐそばで聞こえた勢いのある拍手に、わたしはビクッと肩を震わせた。
顔を向けると、奏佑先輩がいまだ手を叩きながら、笑顔でわたしのことを見つめている。
「花音ちゃん、すごかったよ! 音楽の才能なんてまったくない俺にも、すごいってわかる演奏だった!」
「え……あ、ありがとう、ございます」
ストレートな先輩の褒め言葉に、思わず顔が赤くなる。
照れくさくて、うれしくて、恥ずかしい。うつむいていると、ぽん、とやさしく、頭にあたたかい手が乗せられた。
「ほんと……すごいよ、花音ちゃんは」
「……ッ、」
ゆっくりと頭を撫でてくれる手のひらに、胸が熱くなる、けど。
わたしには先輩のその言葉が、ただピアノのことだけを示しているわけではないような気がして。
きゅっとひざの上の両手を握りしめ、わたしはそっと、上目遣いに彼を見つめた。
すぐそばで聞こえた勢いのある拍手に、わたしはビクッと肩を震わせた。
顔を向けると、奏佑先輩がいまだ手を叩きながら、笑顔でわたしのことを見つめている。
「花音ちゃん、すごかったよ! 音楽の才能なんてまったくない俺にも、すごいってわかる演奏だった!」
「え……あ、ありがとう、ございます」
ストレートな先輩の褒め言葉に、思わず顔が赤くなる。
照れくさくて、うれしくて、恥ずかしい。うつむいていると、ぽん、とやさしく、頭にあたたかい手が乗せられた。
「ほんと……すごいよ、花音ちゃんは」
「……ッ、」
ゆっくりと頭を撫でてくれる手のひらに、胸が熱くなる、けど。
わたしには先輩のその言葉が、ただピアノのことだけを示しているわけではないような気がして。
きゅっとひざの上の両手を握りしめ、わたしはそっと、上目遣いに彼を見つめた。