きみに初恋メランコリー
「うん、いいよ。むしろよろこんで来させてもらう」
「あ……ありがとうございますっ」
そう言ってパアっと表情を明るくした花音ちゃんは、本当にうれしそうに見える。
いいのかな、俺なんかが聴きに来るくらいで。
でもそうだよな、サッカーだって同じで、観客がいた方が燃えるよなあ。
そう結論づけた俺はにっこりと笑みを返して、ドアの方へと踵を返しかけた。
「俺、教室戻ろうと思うんだけど……花音ちゃんは?」
「あ、ちょっと片付けてから、行きます」
「そっか」
ガラガラと引き戸を開けて、廊下の空気を肌に感じる。
完全に部屋から出る直前、俺はもう一度、彼女を振り返った。
「それじゃあ、また今度ね」
「……っはい!」
黒いグランドピアノの前でふわりと笑う花音ちゃんは、窓から差し込む光の中とても輝いて見えて。
俺はそれを眩しく感じながら、ドアを閉めた。
「あ……ありがとうございますっ」
そう言ってパアっと表情を明るくした花音ちゃんは、本当にうれしそうに見える。
いいのかな、俺なんかが聴きに来るくらいで。
でもそうだよな、サッカーだって同じで、観客がいた方が燃えるよなあ。
そう結論づけた俺はにっこりと笑みを返して、ドアの方へと踵を返しかけた。
「俺、教室戻ろうと思うんだけど……花音ちゃんは?」
「あ、ちょっと片付けてから、行きます」
「そっか」
ガラガラと引き戸を開けて、廊下の空気を肌に感じる。
完全に部屋から出る直前、俺はもう一度、彼女を振り返った。
「それじゃあ、また今度ね」
「……っはい!」
黒いグランドピアノの前でふわりと笑う花音ちゃんは、窓から差し込む光の中とても輝いて見えて。
俺はそれを眩しく感じながら、ドアを閉めた。