きみに初恋メランコリー
「あれー? 長谷川ー?」
「おー!」
「何やってんのー?」
下からこちらを見上げている男の人──中浜先輩というらしい──と、1階と3階の離れた距離で声を張り上げ、楽しげに会話をする奏佑先輩。
その表情はわたしと一緒にいるときよりも、どこか少しだけ幼く見える。
「俺ー? 優雅に音楽鑑賞ちゅー!」
「バーカ!」
「え、なんで俺今いきなり罵られたの?! なんで?!」
中浜先輩の暴言に、動揺する奏佑先輩。その様子が可笑しくて、思わずくすりと笑ってしまう。
すると中浜先輩が、横に立つわたしの存在に気づいた。
「てめぇ長谷川ー!! 何女の子と一緒にいんだよっ!!」
「あっはっはっは」
「何笑ってんだ!! 一体誰だよ?!」
「ん? コーハイ!」
そう言ってにこやかに笑う奏佑先輩だけど、中浜先輩はなぜかご立腹な様子だ。
「昼休みに女の子とふたりでいるとか、マジシメる!!」
「はは、うらやましー?」
「滅びろ長谷川ぁーッ!!」
「……っ、」
ひときわ大きな声を出した中浜先輩に、とっさにビクッとわたしの肩がはねた。
気づいた奏佑先輩が一瞬こちらを見て、それからすぐ窓の外へと視線を戻す。
「おー!」
「何やってんのー?」
下からこちらを見上げている男の人──中浜先輩というらしい──と、1階と3階の離れた距離で声を張り上げ、楽しげに会話をする奏佑先輩。
その表情はわたしと一緒にいるときよりも、どこか少しだけ幼く見える。
「俺ー? 優雅に音楽鑑賞ちゅー!」
「バーカ!」
「え、なんで俺今いきなり罵られたの?! なんで?!」
中浜先輩の暴言に、動揺する奏佑先輩。その様子が可笑しくて、思わずくすりと笑ってしまう。
すると中浜先輩が、横に立つわたしの存在に気づいた。
「てめぇ長谷川ー!! 何女の子と一緒にいんだよっ!!」
「あっはっはっは」
「何笑ってんだ!! 一体誰だよ?!」
「ん? コーハイ!」
そう言ってにこやかに笑う奏佑先輩だけど、中浜先輩はなぜかご立腹な様子だ。
「昼休みに女の子とふたりでいるとか、マジシメる!!」
「はは、うらやましー?」
「滅びろ長谷川ぁーッ!!」
「……っ、」
ひときわ大きな声を出した中浜先輩に、とっさにビクッとわたしの肩がはねた。
気づいた奏佑先輩が一瞬こちらを見て、それからすぐ窓の外へと視線を戻す。