影と闇
それは私のことをさしているだろう。


地味子だったことは事実だから。


でも、まさか末那がそんなふうに思っていたなんて、思っていなかった。


「それから末那は家でおとなしく過ごしていた。だけど、その日々は長くは続かなかった」


「修学旅行の計画をした日からですか?」


「あぁ。引き立て役になってくれそうな地味子と違うグループになったのが気に入らなかったらしいんだ」


なんで私を嫌っていた末那が、私と同じグループになりたかったんだろう。


その答えは、マサヤさんがすぐに教えてくれた。


「その地味子と自分が離れたら、地味子が派手な女子たちにイメチェンするように言うかもしれないって」
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