影と闇
背中に冷たい汗が流れるのを感じる。


「でも、茅乃ちゃんに不気味なメッセージを送って怖がらせただけでよしとするか」


「……っ」


「茅乃ちゃん。私、茅乃ちゃんのこと、今は親友だなんて思ってないよ」


今は親友だと思っていない……?


その言葉に、頭を鈍器で殴られた感覚を覚える。


「あ、今だけじゃなくて、出会ったときからだった」


「え……?」


高校に入ったときから、末那は私を親友だとは思っていないの?


じゃあ、末那にとって私は、どんな存在なの?


それを言葉にするのに、そう時間はかからなかった。
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