影と闇
本当の意味で友達だと思わなくてもいいから、私と友達になろうよ。


そう思った直後、末那が急に笑いだした。


「ふふっ、あははは……!」


突然の出来事に、私は手を引っ込めてしまう。


な、なに?


いったいどうしたの?


まばたきをしはじめる私に、末那が再び不敵な笑みを見せた。


「やり直す? 茅乃ちゃんと私が? できるわけないじゃない。だって、今の茅乃ちゃんは私の敵だから」


「末那の敵……?」


「そう。茅乃ちゃんが死んでくれたら、私は沖田くんと結ばれる」


末那の表情を見て、私は理解した。
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