影と闇
私が入ることになる5グループは廊下側の一番前の5席だと黒板に書いてあったので、そのあたりを適当に座る。


ちなみにこのクラスでは5人ひとグループと前々から決められており、全部で7グループできることになっている。


このクラスの生徒の人数は35人なので、ちょうど5人ずつに分けることができる。


席に座ったあとに末那の姿を探してみるが、なかなか見つからない。


だけど、蘭子に聞くのもどうかと思い、仕方なく視線を正面に戻した。


ここで初めて5グループのメンバーの顔ぶれを見て、意外な組み合わせだと思った。


女子は私と蘭子を含んで3人、男子はふたり。


もうひとりの女子は、頼りがいがありそうな委員長タイプの子。


男子ふたりは、ひょろひょろと頼りない印象のある男子と、背が高くてスポーツをやっていそうな体格の男子だ。


このグループの中に入ったら、私は間違いなく目立たない。


もちろん、このグループの中で一番目立っているのは蘭子だけど。


なんて心の中でつぶやいていると、先生がクラスメイト全員が座ったのを確認し終え、再び教卓の前に移動した。
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