不完全美学のレビュー一覧
完璧な才能 完璧な愛 完璧な関係 でも 完璧なものが どういう形をしているのか その姿が どうしても見えない そう 世の中に 完璧などある筈もない そんな簡単なことに 気付かなかった 人は 欠けたものに共感し 人は 欠けたものを補おうとし 人は 欠けた部分で繋がるということを もっと早く気付けていたら 良かったのかな でも まだ遅くはないね 僕達は出会って そして気付いた 不完全な僕らが 求めるもの そこに生まれる 安らぎの世界を… 自分の理想とかけ離れた現実に ちょっと疲れた時 覗いてみてください きっと救われます
主人公の心情の移り変わりがとてももどかしい。 けれど、そのもどかしさに心地好いものを感じてしまうのです。 人は時を経て打算というものを覚えていきますが、ヒロインは寧ろ打算的だったというよりは、恋に対して無知で幼すぎた。 だからこそ、本当に愛しい人だと気付いた時には戸惑いを隠せない。 そのもどかしさが心地好いのです。 その、年頃の揺れ動く気持ちを細やかなディテールとリズム感のあるセリフ回しが彩っていく。 同世代の女の子にも、勿論男の子にも、そしてその年代を通り過ぎた年代の人達にも是非とも読んでもらいたい。
男なんて簡単。 今まであたしが主導権持ってたから。 たけど、凪だけは違った。 凪は、あたしに大切なことを教えてくれた――。 人は皆、完全なものがいいと思ってしまう。 完全を目指してしまう。 だけど“完全”にはない美しさを“不完全”は持っている。 “不完全美学” このタイトルの意味を知った時、あなたの中で考えが変わると思います。
人は不完全だからこそ 人を好きになる だって、そうでしょ? 完全無欠な人だったら 一人で生きていけるから そして、不完全なことを 知りつつも一緒に居たいと思えたら きっと、それが愛なんだ 完璧を求めた葉月と凪。 完璧にはなれなかった二人。 でも、その姿は幸せそうで、どこかホッとさせてくれる。 人の温度を感じる温かい物語です。 一息で読める長さに、深く味のある表現の数々。 午後の一時にいかがですか?
恋する気持ちも思春期の迷いも、人によってぶつけ方が違う。そしてそれぞれが自分の方法で、その先を必ず見つけていくんです。 誰だって完璧じゃないけど、誰だって一生懸命。 恋愛というテーマだけで終わらせない、beeさんならではの作品です! 甘いだけがトキメキの対象じゃないっヽ( ̄口 ̄*独特のキャラの中に滲み出る、心くすぐるポイントをどうか感じてください。
携帯を開くたび、幾度となく恋におちた。 読みすすむにつれて、主人公の鼓動は、自分のものと重なってく。 こんなにもせつなく、ピュアな想い、いつぶりだろう? 胸の傷みも、涙も、リアルに感じてしょうがない。 気がつくと、鼻孔を掠める絵の具の匂いすら錯覚する。 もはや、目の前にあるものは、携帯の小さな画面なんかじゃなかった。 不器用で純粋な鮮やかな心の模様が、物語から溢れ出してくる…。 何度も何度も、繰り返し読みたくなるような、とても素敵なお話です。 ハジメテのときのような、ピュアな気持ちになれるかも☆ どなたにもオススメの名作です!